飄々とした男

09-06,2013

どこか飄々(ひょうひょう)としたギタリストだなと思う。
おヒョイさん(藤村俊二)がジャズギタリストだったらこんな感じじゃないか?
違うか?
ええっと、Nate Radleyってギタリストの事である。

130905.jpgこの人ね!

この人の、steeple chaseからリリースされたアルバム
"carillon"(2012年録音)を聴いてて、なんとなくそう思ったのだ。



メンバーは、Nate Radley(g) Chris Cheek(ts)
Matt Clohesy(b) Ted Poor(ds)のカルテット。

久々登場わしの持ってる電子辞書 SHARP Brain ps-tc980によると飄々とは、
1、風に吹かれてひるがえるさま。
2、ぷらぷらとあてどもなくさまようさま。
3、性格、態度が世俗を超越していて、とらえどころがないさま。
とある。
うーん、こりゃまさに3だ!
この人まさに、とらえどころがないギタリストなのだ!
カテゴリとしては、コンテンポラリー系ギタリストだと思う。
しかし、Kurt RosenwinkelやMike Morenoの様な、
自分の存在感で一気に周りの空気を変えるって感じのプレイじゃない。
そんな強烈な存在感は一切出さず、
とにかく、飄々とフラフラと演奏に加わってるって感じなのだ。
この自分のリーダーアルバムでもそう。
「わしがリーダーじゃけん!」と気負った所は全く見えない。
肩に力が入ってないのだ。
超自然体。
他のミュージシャンが「さぁ、今日はレコーディングだ!張り切っていくぞぉ!」
とか言いながら、スタジオにやって来るところを、
この人の場合、下手すりゃパジャマ着たまま、寝癖も直さず
「あのぉ、今日はよろしくぅ」とか言いながら、
ふらぁ~っと風に吹かれてやって来たって感じなのだ。
だから、ギターの弦だって張ってあったまんま。
レコーディングだからって張り替えたりもせず、
ひと月前に張ったそのまんまの弦で演ってそうだ。
絶対そんな訳無いんだけど、ま、そんな飄々としたプレイだ。
しかし、それが強烈な個性なのだ!

さ、タイトルチューンの1曲目。
いきなり飄々としたギターから始まる。
しかし、知的なムードが漂うカッコいい曲だ。
ソロはギターから。
おっと、その前に言っておく。
使用ギターはGibsonのES-335だ!
しかもこれは、「わし&アダムロジャース連合」(勝手に連合作ってる)
のと同じ、1990年代後半の物と見た!
もしそうなら、ネイトちゃん!君も仲間に入るかい?
会長のわし的には歓迎するよ。(勝手に会長)

和音を巧みに挟んだ、眈々としたソロがカッコいい!
一音一音を大事に弾いてるのが凄く良く分かるプレイだ。
続く、倍テンになってからのサックスソロもこれまたカッコいい!
ここで言っておくが、これはアルバム全編にわたってだ!
アルバム全編で、クリスちゃん(松村ではない)カッコいいソロ吹きまくっている。
クリスちゃんのファンは、このアルバム要チェックだと思うぞ!
因みに、ドラムのテッドちゃんもぶちカッコええよ。

はい!2曲目!
気怠げなムードのオリジナル曲だ。
どことなくモンク曲を思い出させる。
ネイトちゃんのギターの音は、パキッとした乾いた感じの音。
しかし、細いって訳じゃなく温かみのある丸い音だ。
この曲では、モジュレーション系のエフェクトを薄ぅ~く掛けて使っている。
因みに、わしの頭髪は薄ぅ~くなっている。
ネイトちゃんのソロはここでも
一つ一つのフレーズをじっくりと積み重ねる様に繋いでいく。
素晴らしい。

2曲目をモンクっぽいオリジナルだなと別に文句言ってた訳じゃないが、
3曲目、本当にモンクが来た。"hornin' in"
この男の飄々としたプレイに、モンクの曲が実に良く似合う!
まさに文句無しのプレイだ!(ここで山田君から座布団一枚持って来て貰いたい)
一見オーソドックスなプレイの様で、単純にそうではない微妙さがいい塩梅だ。

4曲目は完全ソロギター。
こう云うのを聴くと素晴らしいテクニック持ってるのが良く分かる。
上手い!

ほい、エキゾチックなカッコいいテーマを持つオリジナルの5曲目!
ずっと誰かに似てるなって思って聴いてたんだが、ここでやっと気付いた。
この人、少しビル・フリゼルに似てるんだ。
飾り気のない普通の音で弾いてるビル・フリゼルって感じだ。
音多めのビルちゃんって感じ。

6曲目は、スタンダードの"laura"
Jonathan Kreisbergも演ってた、しっとりとしたバラードだ。
しかし、実に繊細なコードワークをする人だ。
繊細な仕事を飄々とこなしてるって感じ。
こりゃ、日本の職人だな。
伝統工芸の竹細工とかやらせたらいい仕事しそうだな。
ソロでは少しカート(ローゼンウィンケル)の影響が覗く。

さ、7曲目もスタンダード!
コール・ポーターの"all through the night"だ。
テーマはテナーが。
ソロはドラムから、テナー、ギターの順だ。
うぅぅぅうううう!カッコええ!(小さく声を噛み締めながら)
アップテンポの4ビートで演奏されるが、熱くなりすぎず、冷めた感じがカッコいい!
冷めても美味い弁当作る、やり繰り上手なベテラン主婦みたいなもんだ!
(違うか?)

8曲目は、オリジナルのバラード。
わし、バラードプレイでそのプレイヤーの好き嫌いを決める事があるんだが、
この男は上手い!そして好み!
うーむ、ハンパない哀愁を漂わせてる。
まるで、疲れきった中年サラリーマンの背中を見てる様だ。
(これも違うか)
そしてここでも、クリスちゃん(しつこい様だが松村ではない)
ホントいい仕事してる!

で、ラスト9曲目!
ゆったりとしたテーマを持つ浮遊間のあるオリジナルだ。
しかし、この人って飄々としてるんだけど、
ただ単にリラックスしてるって感じじゃないんだよな。
適度な緊張感や、先端性も持ち合わせてる所がカッコいいんだよ。
タキシードに、ステテコ合わせて着てる様な感じなんだよ!
(全く違うか!)

コンテンポラリー系好きな人ならとにかくオススメ!

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