粘る男

10-15,2014

ニューヨーク在住のギタリスト高免信喜君のライブに行ってきた。
毎年この時期に行われる恒例の凱旋ツアーだ!
今年で10回目らしいけど、わしは2年振り2度目。

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高免君の使用ギターは'98年製gibson ES335 '63 reissue
Acoustic ImageのアンプにRaezer's Edgeのスピーカーキャビネットと云うセット。
エフェクターは一切使ってなかった。
シンプルな良い音出してたが、高免君のオリジナルの曲調からして
ディレイ位使っても良いんじゃないかな?
少しシンプル過ぎるんじゃないかと云う気もしました。
(因みにチューナーはヘッド裏にクリップ式の物着けてた)

演奏したのはオリジナル中心。
後はスタンダードの"just in time" とジム・ホールに捧げて"without a song"
ジョンスコもアンルートで演ってた"wee"
それと何故か、ジャパニーズトラディショナル"赤とんぼ"を面白いアレンジで演ってた。
まぁ、外国ではウケるんでしょう。
演奏も良かったです。

そして、さすが地元広島だけあって親族知り合い含めて結構客入ってた。
ってか、マスターによると、毎年かなり入るドル箱ライブらしい。
マスター嬉しそうだった。
ま、そんな訳で、一人で聴きに行ったわしは当然他の客と相席になった訳だが、
この相席になったカップルが面白かったのだ。
エッー、
男、見た目は30代後半から40代前半。
完全な天然スキンヘッド(ファッションではない)
真面目そうなスーツ姿、
おそらく普通のサラリーマンだ。
そして女、30代半ば。
その男と同じ職場の部下、又は案外後輩か?
チャキチャキした喋り方。
こう云うタイプは、会社だろうが どこだろうが何でも仕切りたがる筈だ。
わしの最も苦手なタイプだとも云える。

休憩中の事だ。
この2人の会話を聞くとも無しに聞いてると(大きな声で喋るから嫌でも聞こえた)
どうやらこの男、ジャズではないが、何かのバンドでドラムをやってるみたなのだ。
女の方に、そんな事を熱心に語ってる。
「ブラシって知ってる?アレでドラムの革をこする様に鳴らすんだよねぇ」
とか、
「俺達のバンドってホラ、色んな音楽演るジャン、
だからさぁ、俺もさぁ、パーカッション的なモノもやるし、
バンドのみんなもさぁ、2つ以上楽器するんだよね」
とか、
「タマちゃん(ココには居ない第三者)はさぁ、
2ヶ月でボサノバギターマスターしちゃったからね」
とか、
まぁ~とにかく、楽しそうに、必死に、熱く、若干カッコつけながら語ってる。
何故か標準語混じりで喋るこの男に若干イラつきながも
ココでわしは直ぐにピンと来た。
「ははぁ~ん、どうやらこ奴、
趣味に夢中になる少年の様な無邪気さをアピールしてこの女をどうにかするつもりだなぁ」と。
「俺って意外な一面持ってるだろ?的な作戦仕掛けてんな」と。
(わしも吊られて標準語で)

しかし、その男の目論見は見事にハズれる事になる。
適当な相槌打ちながら聞いてた女がいきなりこう言ってのけたのだ。
「ヘェ〜◯◯さん(この男の事ね)って、そんな趣味に一生懸命な人だったんだぁ。
意外ぃ~。
私って、逆に仕事が気になって趣味に時間掛けたり出来ない人だからぁ、
趣味に一生懸命になれる人の気持ちってよく分からないのよねぇ」と!
(何故かこいつも標準語)
どうやら、この女、
中年男が仕掛けた「少年の無邪気さ作戦」などどうでもいいみたいなのだ。
それどころか、「趣味如きで何をそんなに必死になってる?」
とでも言いたげなムードを醸し出してる。
これは慌てた。(聞いてるわしも大慌て)
そして、この言葉を聞いて大口開けてフリーズしてるわしら2人の事は完全に無視し、
更にこう続けた。
「◯◯さんって、もっと仕事を一番に考えてる人だと思ってた」と!
オーマイガー!
か、完全に的をハズしたのだ!この男は!
的外れな事を必死で喋ってたんだ!
「あぁ、終わったな」誰もがそう思った。
(実際にはわし一人だけど)
「詰んだな」とも思った。
しかし、ココから見せたこの男の粘りは素晴らしかった。
賞賛に値する。
まずは、
「うーん…ま、まぁ今ライブ聴いたばかりだからさぁ、ちょっと今日は熱く語ったけど、
やっぱり◯◯(女の名前)の俺に対するイメージ当たってるかなぁ」とか言いはじめた。
な、何とこ奴、
さり気なく"仕事が一番大事"キャラにシフトチェンジしようとしてるのだ。
更に続けて、
「みんなで楽しくバンド練習してても、
やっぱり仕事が気になって集中出来無い事が多いんだよね」とも言ってる!
最終的には、
「ライブのオファーとかあるじゃん、
でも仕事が上手くいってない時は断ってるんだよね、
たまにはドラム無しで演ってみれば?ってね」とか言ってる!
もうね、余りの強引な方向転換振りにひっくり返る程感動しました。
わしから見りゃ完全に女の手のひらの上乗って踊ってんのに、
実際は脚組んでカッコつけて座ってる。
物凄い粘り。
これぞ男ですよ!

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会場ではリリースしたばかりのソロギターアルバムも売ってましたが、
Amazonにはまだ無いです。
コレはセカンドアルバム。




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